前職は一部上場のノンバンク金融の営業で、今思えばとても給与が良い仕事だった。四季報で見ると平均給与が700万円を超えている。そのほか福利厚生も充実している。残業は遅くても21時くらいまで。年間休日は120日で、これはしっかり守られていた。
当時大学生だった僕は、本当に条件だけでその仕事を選んで、就職した。なるほど条件は悪くない。
僕が今している仕事は、前職するからするとやっぱり条件は良くない。だけれど、なんだろう、「自分の人生を自分でコントロールしている感」というのがぜんぜん違う。
前の会社はそこそこの企業で、会社の仕組みに依存するようにみんな働いていた。だから、基本的な行動原理は「会社の偉い人に気に入られるよう」にだったし、上司からの指示に意見することは難しかった。そして全国転勤で3~5年ごとにあちこちに引っ越さなくてはいけない。
そして、会社の偉い人の考えていることというのは、最終的には、よく見えない。なんだかよくわからないものに振り回されている、という状況は精神衛生上良くないのだ。
今は前職に比べれば条件的にはしょぼいけれども、何を目指して何をやるかというのはわりと明確だ。会社の方針に対して自分自身の意見もある。「このくらいまでならすり合わせても良いけれど、それ以上だったら断るかな~」みたいな妥協ラインも明確だ。悩みが少ないといえる。
世の中いろんな仕事があって、給料の低い中驚くほど努力している人たちがたくさんいる。なんでそんなにがんばるんだろう…と思うこともあるけれど、それはたぶんこのあたりの事情が関係しているんじゃないかと思う。僕だけの話じゃなくて。

写真はどうでもいい飲み屋のつまみです。