ブログタイトル変えました。「原宿四コマ研究所」→「たわみ」


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『ディスコ探偵水曜日』(ネタバレあり)

『ディスコ探偵水曜日』という小説のの感想を書きます。
(ネタバレありです)




すごい小説だった。

最初SFみたいなところから始まり、探偵が十人以上出てくる本格ミステリに、SSネイルピーラーが出てきてちょっとホラーっぽくもなる。下巻ではここまでの話を全て包括するような展開に。

小説の中で一度出てきたフレーズを太字でまた出す手法がすごい。一方通行的に小説読んでるだけなのに、時間や因果関係がところどころで巻き戻っているということを強く印象づけられる。やり方としては単純なのに主題と相まって絶妙な演出になっている。

「因果関係」の問題は推理小説好きなら、きっとどこかで当たる問題だと思う。山口雅也の『奇偶』はこの問題に東洋的な「縁」という考え方を取り入れて解決していた(と、思う。手元にないからウロ覚え)。

『ディスコ探偵水曜日』はそこに「意思の力」というか、もっと言うと「愛」が加わっているもんだから、最終的に世界を救う方向に持って行けるのだろう。たしか『奇偶』は完全に虚無の終わり方だったはずだ(コンピューターがシャットダウンするラストはダサかったなあ)。


読後はこんな風に「すごい小説だ」と思った。

しかし読中の印象はそこまでではなかった。そっちのことも少し書いておく。こういう部分は時間が経つと忘れがちだ。

上巻の中盤辺りで探偵が謎解きを始めても、読み手としては全然テンションが上がらない。「どうせまだこんなにページが残っているんだから間違った解決なんでしょ」と白けてしまう。十人以上の探偵が出てきてそれぞれ謎解きをするんだが、中には読みながらそうとう考えないと理解できないやつもある。でもイマイチそういう理由で考える気にならない。

後半にディスコは超人的な力を手に入れる。その細かい使い方をあーでもない、こーでもない、とディスコ自身も手探りで使っていくのだが、その手探り感がさっぱり共感できない。ディスコの能力がでか過ぎて、一体どの部分で手こずっているのか、僕は全然わからなかった。

こんなに難しい小説なのにすごく売れているようだし、世間の評価も高い。でも正直言って僕は着いていけなかった。僕がバカなんだろうか?それともみんなあんまり気にしないで読んでいるのだろうか?読んだ人に感想を聴いてみたい。

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あ、完全に蛇足なんですが『ディスコ探偵水曜日』と「原宿四コマ研究所」って似てませんか?語感が。
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by technicalterm | 2011-08-22 23:01 | 川口日記